Re: でんぼ。


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投稿者 ■松原勝利 日時 1998年4月26日18:40:29:

回答先: Re: でんぼ。 投稿者 しいたけ 日時 1998年4月26日02:28:42:


> お返事いただき、誠にありがとうございます。
> しかし、当方説明不足でした。 すみません・・・。
> 「でんぼ」というのはお尻にできる腫れ物のようなものです。
> (余談ですが、東大阪にある「石切神社」は「でんぼ」の神様だそうです。)
> よくパチンコに行く人や、ずっと座りっぱなしの仕事をしている
> 人に多いみたいで、固いものにこすれるとできやすいようです。
> 姉の場合は慢性的で、いつ頃からかハッキリとしたことはわからない
> ようですが、かなり昔からできてました。(おそらく10年以上)
> 大きさとしてはだいたい直径1センチくらい、できたての物は赤く
> 腫れて、膿がたまる場合もあるそうです。(しこりは無いようですが、
> ぶよぶよしています。) それに、触ると痛みもあるようです。
> 腫れの引いたものは、黒ずんでそのまま跡になって残っています。
> 処置としては、テラマイシン軟膏を自分で買ってきて塗っているだけ
> なのですが、一時的に腫れはひいても一向に跡が消えません。
> しかも一つ腫れが引いてもまた新しいのができ、の繰り返しなのです。
> 私もよくは知りませんが、普通は男性に多いように思うのですが、
> 女性にもよくあるのでしょうか?
> アドバイス、よろしくお願いします。

松原勝利@まつばら皮膚科です。
 おそらく考えられるのは毛穴に細菌(ブドウ球菌など)が繁殖してできる
せつ腫症か、汗を作る腺に同様の感染症をきたす汗腺膿瘍ではないかと思います。
特に男性に多いということはなく、女性でも同じようにおこります。
これはおしりにできることが多く、ほっといてもおさまることがあるのですが、
しいたけさんがいわれるように黒ずんだ痕が残ることがあります。
 この”黒ずんだ痕”は炎症後色素沈着といって強い炎症とか、かるくても慢性の
炎症などの後におこるものです。ちょっと専門的になってしまいますが、
通常皮膚の浅いところにある色素細胞(メラノサイト)の中のメラニン顆粒が炎症に
よって皮膚の少し深いところで白血球にとりこまれ、白血球が食べきれなかった分が
残ってしまいます。また炎症反応はは通常酸化反応を伴いますので、メラノサイト
のなかでアミノ酸(チロジン)からメラニン顆粒を作る反応が加速します。
これらの理由で、せつ腫症の患者さんには”黒ずんだ痕”をもっている患者さんが
多いです。
 この痕をつくらないようにするには、その原因である細菌感染症をなるべく早く
治してしまうしかありません。早く直すには早期に抗生物質の投与ということに
なりますが、炎症が起こっている場所が皮膚の比較的深いところなので、外用だけ
ではなかなかむづかしく、多くは内服も併用することになります。
色素沈着は、できてしまったら自然に薄くなるのを待つか、気休めにビタミンCを
大量(600mg/day程度)かつ長期に内服するぐらいしか方法はありません。
現在しこりはないとのことなので、大丈夫とは思いますが、せつ腫症でも長期に
ほっておくと皮膚が硬くなり、アリの巣のような皮下トンネルができてしまい、
手術(皮膚移植になる場合も)以外では治らなくなってしまうこともあります。
しいたけさんがいわれるように、はずかしくてもお近くの皮膚科を受診され
適切な治療と生活のアドバイスを受けられることをおすすめします。
 皮膚科にみえる患者さんは多かれ少なかれ、他人にはみせたくないところを診て
もらいにみえます。皮膚科医ならばそのことは充分理解しておりますので安心して
受診してください。
では。




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